サウダーヂ [映画のこと]
富田克也監督、空族(KUZOKU)制作の映画『サウダーヂ』
先週の日曜、この作品の情報などを頭に入れずに観てきました。
いや!ホントにすっげえ、面白かったです!!
インディペンデント映画って、自分達だけで楽しかったら、
それでOKなトコロがあるような気がしていました。すみません。
本当に心から、すみません。
全国どこの地方都市が抱え込んでいるだろう暗部、恥部。
街の空洞化、シャッター商店街、ゴーストタウン。
低賃金の労働者、移民、派遣、都会の寓話を語る女の子。
出口の見えない苛立ちをHIPHOPにのせるラッパー。
温かい牛乳に出来る膜のように、薄っぺらでベタつく行政。
詐欺まがいの儲け話にしゃかりきになる自称、若手実業家、政治家。
山梨県甲府市を舞台にした群像劇。いろいろなストーリーが絡み合っていく。
私の住んでいる街を背景にしても違和感がまったくない。
まるでデジャブのような。
うわべだけは、街は発展しているように見える。
だけど、実は隙間の隅々まで閉塞感で満たされている。息苦しい。
主人公の精司がタイ人ホステスのミャオに
一緒にタイに行って暮らそう!と言う気持ち
よく分かります。何かをキッカケに、この街から出て行きたい。
街に自分に見切りをつけたいのです。
でも、きっと、どこに行っても同じなんだろうね。
上映後に富田監督、脚本家相澤氏、カメレオン俳優の野口雄介氏による
トークセッションがありましたが、3人ともに熱い!!映画について熱く語る。
映画が封切りになってから1年。
様々な賞をたくさん取られ、世界でも反響を呼び話題になっている映画『サウダーヂ』
なのに、富田監督が「甲府市では、いまだに上映されない。」と言われていました。
笑っちゃうね。自分達の汚いモノは見たくないというワケなのかな。
私も見ない振りをしちゃうけどね。
目隠ししたままじゃあ、きちんと歩けませんよ。綺麗なモノさえ、見る事も出来ません。
2012-11-06 17:05
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