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2018年3月読みたい本リスト [晴耕雨読]

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にんじん

ジュール・ルナール(著)
岸田国士(翻訳)
出版社:岩波書店

にんじん色の髪の少年は、根性がひねくれているという。そんなあだ名を自分の子供につけた母親。それが平気で通用している一家。美しい田園生活を舞台にくりひろげられる、無残な母と子の憎みあいのうちに、しかし溢れるばかりの人間性と詩情がただよう。
さまざまな翻訳本が出ている中で、小学生の頃に読んだやはり岸田國士氏を久々に読んでみたい。

ジュール・ルナール
ジュール・ルナール(Jules Renard, 1864年2月22日 - 1910年5月22日)は、フランスの小説家、詩人、劇作家。その小説『にんじん』は有名。簡素で日常的な言葉を使いつつも、鋭い観察力をから様々な優れた作品が生み出された。※wikiより

*市立図書館にあり *青空文庫にあり







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ハックルベリー・フィンの冒けん

マーク・トウェイン(著)
柴田元幸 (翻訳)
出版社:研究社(2017年12月19日)

柴田元幸さんが語る「ハックルベリー・フィンとトランプ大統領の共通点」

ハックルベリー・フィンはどれくらい漢字が書けるか? そんな奇問を考え抜いた柴田元幸さん。結果、〈「険」は無理でも「冒」は(横棒が一本足りないくらいのことはありそうだが)書けそうな気がする〉と、アメリカ文学の金字塔は新たな訳題で生まれ変わった。
「原文での綴り間違いなどを日本語に移すなら漢字が書けるかどうかに相当するんじゃないかと思い、ハックの語り口に寄り添って一語ずつ考えていきました」
こんな具合だ。〈すこしは文しょうも書けたし、九九(くく)も六七(ろくしち)=三十五まで言えたけど(中略)どのみちさんすうなんてキョウミない〉
カタカナや傍点を駆使した文章はかなり独特ながらも読みやすい、絶妙なバランスを保っている。
「この小説の最大の魅力はハックの“声"の伸びやかさなので、それを活かす訳文を目指しました。少年の語り口がこれほど自然でしなやかな小説は滅多にない。少年小説の原点であり、現代に至るまでベストの一作でもあります」
柴田さんが「今こそ読んでほしい」と思うのには、もうひとつ意外な理由が。
「ハックの態度に一貫している脱権威、脱知性というのは自由を尊ぶアメリカの真髄です。彼はどんな時も自分が正しいと思い込むことなく、手探りで道徳観を作っていく。一から国を造り上げたアメリカの“らしさ"が一番良い形で現れたような小説です。ところがこの脱権威、脱知性こそトランプが言っている事そのものなんです。ハックの精神が一番悪い形をとるとトランプが席巻するアメリカになる。実は表裏一体なんですよね……。悪い形ばかり目を引きがちな今だからこそ、アメリカの真の良さってこれなんだ、と広く読まれればと思います」
1885年に刊行された本作で、ハックは黒人奴隷を逃がすことの是非について葛藤する。当時の規範ではそれは“悪"だからだ。
「ハックは自分を社会の半端者と捉えていて、自分に正義があるなんて一切思わない。そのフラットな目線ゆえの辛辣な風刺も多くて、ある事故の死者が黒人だけと聞いた優しい小母さんが、誰もケガしなくて良かったと言う場面など、こういう無意識の差別は今もあるのでは? と思わされます」
ニガーという語の頻出が差別的と批判されることもあり様々な読解が可能な文学史に残る傑作――などと身構えず、「とにかく面白い。敷居は低くて奥が深い」というこの1冊で“良きアメリカ"に触れてみたい。

評者:柴田元幸(週刊文春 2018年1月25日号掲載)

*市立図書館にあり *読了して素晴らしかったら購入予定







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2018年2月読みたい本リスト [晴耕雨読]

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地下鉄道

コルソン・ホワイトヘッド(著)
谷崎 由依(翻訳)
出版社:早川書房(2017年12月6日)

コーラはランドル農園の奴隷だ。身よりはなく、仲間たちからは孤立し、主人は残虐きわまりない。ある日、新入りの奴隷に誘われ、彼女は逃亡しようと決意する。農園を抜け出し、暗い沼地を渡り、地下を疾走する列車に乗って、自由な北部へ…。しかし、そのあとを悪名高い奴隷狩り人リッジウェイが追っていた!歴史的事実を類まれな想像力で再構成し織り上げられた長篇小説。世界を圧倒した奴隷少女の逃亡譚。ピュリッツァー賞、全米図書賞、アーサー・C・クラーク賞、カーネギー・メダル・フォー・フィクション、シカゴ・トリビューン・ハートランド賞、レガシー・フィクション賞、インディーズ・チョイス・ブック・アワード受賞!ニューヨーク・タイムズ・ベストセラー

コルソン・ホワイトヘッド
1969年生まれ。ハーバード大学卒業後、ヴィレッジ・ヴォイス紙で働く。1999年に第一長篇The Intuitionistを発表。2016年に刊行された第六長篇にあたる『地下鉄道』は、ピュリッツァー賞、全米図書賞など七の文学賞を受賞し、ニューヨーク・タイムズ紙やワシントン・ポスト紙など多数の有力紙誌の年間ベスト・ブックに選出。ニューヨーク在住

*市立図書館にあり





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優しい鬼

レアード・ハント(著)
柴田元幸 (翻訳)
出版社:朝日新聞出版(2015年10月7日)

ポール・オースターが絶賛した『インディアナ、インディアナ』(朝日新聞出版、2006)につづく、柴田元幸が翻訳を熱望するレアード・ハントの長編翻訳第二弾。南北戦争以前、ケンタッキーの山の中に住む、横暴な男。そこに騙されて連れてこられた一人の女性が二人の奴隷娘たちと暮らし始めると……。
雲の女王になった話、黒い樹の皮の話、濡れたパイだねの話、タマネギの話など、密度の濃い語りですすむ、優しくて残酷で詩的で容赦のない小説。

レアード・ハント
1968年シンガポール生まれ。作家。デンヴァー大学英文科教授

*市立図書館にあり






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ネバーホーム

レアード・ハント(著)
柴田元幸 (翻訳)
出版社:朝日新聞出版(2017年12月7日)

南北戦争がはじまって、インディアナの農場で暮らしていたコンスタンスは夫のバーソロミューに代わって、北軍への入隊を決意する。名前をアッシュとかえて、男性の格好をして。女性にやさしい「伊達男アッシュ」とも呼ばれ、勇敢に戦い続ける。女であることがばれないかとおびえながら、野営地ですごし戦闘と行軍をくりかえす。夫と手紙のやりとりをし、亡くなった母と語り合う。従軍した彼女は何がこわかったのか? 戦争は彼女をどのように変えたのか? 故郷にもどった彼女を待ちうけていたものは?
訥々とした女語りの雄弁さ、死と痛みに浸された世界、色彩たっぷりの自然描写、静かで容赦ない声。
ポール・オースターが絶賛した長篇を柴田元幸の見事な訳でおくる。


レアード・ハント
1968年シンガポール生まれ。作家。デンヴァー大学英文科教授

*市立図書館にあり




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サクラサク [日々のこと]


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また 1ヶ月以上も経ってしまいました。


年度末に向かって 仕事などが

忙しくなったということも あるのですが

まあ 根っからの 怠け者ということですね。


年ばかり 重ねて 何ら 成長することもなく

いつまでも 甘ちゃんで いい加減な 私


が なんということでしょう


明日 4月1日から

会社勤めします。


サラリーウーマンになります。

笑う。


私の中での フリーランサーというのは

社会の端っこ もしくは 社会から離れたところで

生きている 存在する ような気持ちでいました。

だから なんかねえ

会社勤めを 何十年ぶりかに するという感覚は

社会の中に 社会の仕組みに 入れたというか

組み込まれたというか なんというか

そんな感じでして ちょっと 苦笑い。


明日から 私 ピカピカの新入社員です。

ピカピカかどうかは ?ですけどね。

と 今朝 挨拶に伺った 取引先の総務の

お姉さんに言われましたが。


まあ いぶし銀な感じで 輝くかな。






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Eu sei que vou te amar [音楽のこと]



あなたを愛してしまう









スペイン マドリード出身のフラメンコ歌手 ディエゴ・エル・シガーラ

キューパ人 ピアニスト ペボ・バルテス


モノクロなのに ググーッと ズーンッと 色艶くものが 見えてくる(笑)

素晴らしい 共演


この頃 南米とか スペインとか フランスとか

そういう音に 惹かれてしまう


Eu sei que vou te amar

あなたを 愛することになると 分かっている

Por toda a minha vida eu vou te amar

命ある限り わたしは あなたを 愛することになる

Em cada despedida eu vou te amar

さよならの度に あなたを 愛することになる

Desesperadamente eu sei que vou te amar

絶望しながらも あなたを 愛することになると 分かっている






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年の瀬 [日々のこと]

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11月に 新しい場所に 引っ越して

12月 例年になく 忙しい毎日を 過ごし

ようやっと 新しい年を 迎える準備が できました



今年 1年に 一応 感謝をして

月イチで 更新している このブログも

もう少し マメにね マメに出来れば 良いなあと。



12月に入ってから 以前 一緒に仕事をした事のある 会社から

ラブコールをいただいた

ラブコール(笑)

1 愛情を込めて呼びかけること。

2 物事を実現させるため、相手方に熱心に呼びかけを行うこと。
  また、その呼びかけ。


もちろん 2 の方(笑)


不安定な フリーランスの 仕事をやめて

会社に 入るのか 悩みところです。


悩んでいるということは

まあ 会社勤めに 惹かれているということも ある。と



そんな いろんな 気持ちが 蠢きあう 年の瀬


来年も なんだかんだ グズグズしていても

幸せだなあ と 思える 1年になりますように。










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